ADHDの子どもはダンスが苦手?克服方法やリズム感を高めるトレーニングを解説
リズム感は、ダンスをするときだけでなく日常生活においても必要な能力です。
しかし、ADHDの発達障がいを持つ子どもは、リズムを取ることや運動が難しい傾向にあり、どうしたら克服できるのか悩んでいる親御さんもいるでしょう。
この記事では、ADHDの子どもがダンスや運動が苦手な理由やおすすめのトレーニング方法を解説します。
この記事を読むことで、発達障がいのある子どもに合った苦手の克服方法がわかるでしょう。
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ADHDの子どもがダンスや運動が苦手な理由
ADHDの子どもがダンスが苦手なのは、ただ単に運動神経が悪いからというわけではなく、1人ひとりの特性が関係しています。
ここでは、ADHDの子どもがダンスが苦手な理由を詳しく解説します。
発達性協調運動障がい(DCD)の特性によるもの
発達障がいのある子どもは、発達性協調運動障がいを持ち合わせていることがあります。
この障がいは、以下の3つの運動能力がどの程度発達しているのかを見極めることで診断できます。
- 粗大運動:姿勢保持やバランス保持、歩く、走る、ジャンプするなどの全身を使った大きな動き
- 微細運動:ボタンをはめる、箸を持つ、文字を書くなどの細かな動き
- 協応運動:スキップやキャッチボールなどの複数の動きを同時に行う運動
運動能力に対する脳の発達が未熟だと、ダンスのように複雑に体を動かすことが難しくなります。
この障がいを克服するためには、1つひとつの運動能力に応じたトレーニングをする必要があるでしょう。
自分の体に対するイメージを把握しにくい
ADHDなどの発達障がいのある子どもは、自分の体の輪郭や自分から見た上下左右の位置感覚をつかむのが難しいことがあります。
体に対するボディイメージが未熟だと、一生懸命踊っていても手足の位置や動かし方がわからず、正しい動きができません。
また、足を上げて階段を登る・目の前の柱を避けながら歩く、といった動きもボディイメージが重要になるため、日常生活の中で支障が出る可能性もあるでしょう。
発達性協調運動障がい(DCD)のチェックリスト
発達性協調運動障がいは、以下の5項目のチェックリストにより評価ができます。
- 他の子どもと比べて走り方がぎこちない、もしくは不自然である(膝が伸びきっている、手足の動きがばらばらになるなど)
- 遊具やブロック遊びなどの体を使う遊びで、上手に体を動かしたりスムーズに遊びを進めたりできない(ジャングルジムや縄跳び、鉄棒など)
- 絵を描くときに、何を描くかは思いついているが描く動作(手の動きなど)がスムーズではなく時間がかかる(描くものを考えていたり、分からなくて時間がかかる場合は除く)
- お絵描きや塗り絵のときに、何を描いたのかが大人に伝わらない(ぐちゃぐちゃで伝わりづらい)
- 長時間座っていると、疲れやすく姿勢が崩れたり椅子からずり落ちたりする(集中が続かず離席する場合などは除き、体幹が弱く身体がぐにゃぐにゃとなる場合が対象)
このチェックリストは、「常にある」「しばしばある」「ときどきある」「ごくまれにある」「全くない」のどれに当てはまるかをチェックします。
5つのチェック項目のうち、1つでも「しばしばある」「常にある」に当てはまり、知的な遅れがない場合は、発達性協調運動障がいの可能性があるでしょう。
参考:厚生労働省『吃音、チック症、読み書き障がい、不器用の特徴に気づく「チェックリスト」活用マニュアル』『DCD支援マニュアル』
ダンスや運動の苦手を克服する方法
発達の特性により運動が苦手でも、日ごろの積み重ねにより少しずつ改善できる可能性があります。
ここでは、ダンスや運動が苦手な子どもに合った克服方法を解説します。
スモールステップで小さな成功体験を増やす
苦手を克服するには、小さい目標に向かってトレーニングを行い、スモールステップで成功体験を増やすことが大切です。
いきなり大きな目標を掲げてしまうと、それができなかったときに自信喪失につながってしまうだけでなく、運動そのものが嫌いになってしまいます。
小さいことから少しずつ「できた」を増やしていくことで、運動に対する気持ちがポジティブな感情に変わり、自信につながるでしょう。
段階を踏んで繰り返し練習を行う
苦手な動作があるときは、その動作に必要な能力は何かを細かく分けて、段階を踏んで練習するとよいでしょう。
たとえば、スキップをするためにはリズム感やバランス能力、下肢の筋力が必要です。いきなりスキップのやり方を教えるのではなく、これらの能力を1つひとつ習得できるように練習します。
スキップに必要な能力を向上させるおすすめの遊びが、「ケンケンパ」です。
まずは片方の足でバランスを取りながら立つ、その次に片方の足で跳ぶ、最後に一定のリズムで跳ぶなど、1つできたら次のステップに進むような方法で繰り返し練習していきましょう。
ダンスや運動が楽しくなるような工夫をする
ダンスや運動に苦手意識がある子どもには、まずダンス自体が楽しいと感じられる工夫が必要です。
体育の授業などで苦手なダンスをやる際、子どもの気持ちの中には「やりたくないのにやらなければいけない」というマイナスの感情があると思います。
しかし、子どもの好きな音楽に合わせて練習したり好きな洋服を着て踊ったりと、ダンスを「楽しい」と思えるように工夫することで、苦手意識が少しずつプラスのイメージに変わっていきます。
どうすれば楽しく練習ができるか、子どもの性格や特性に合わせて検討していきましょう。
リズム感や運動神経を高めるトレーニング
ダンスが苦手でも、トレーニングによりリズム感や運動神経を高めることができます。
ここでは、運動が苦手な子どもでも遊びながらできるトレーニングを紹介します。
グーパー跳び
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グーパー跳びは、一定のリズムで手と足を同時にグーとパーにする遊びです。
「グー」「パー」と声に出しながら手足を動かし、慣れてきたら複数人でタイミングをそろえて行ってみましょう。
この運動は、リズム感だけでなく反応能力や連結能力の訓練にもなります。
電車一列歩き
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電車一列歩きは、複数人で一列に並び、列車に変身して前の人に続いて歩く遊びです。
前の人との間隔は、小さく前ならえをしたときぐらいの感覚で、前の人にぶつからないように行ってみましょう。
この運動により、リズム感と連結能力の向上が期待できます。
高速スキップ移動
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高速スキップは、速いスキップでリズミカルに進む遊びです。一定のリズムが乱れないように注意しながら、なるべく速いリズムで移動することがポイントです。
この運動も電車一列歩き同様に、リズム感と連結能力が身につきます。
風船バレー
風船バレーは、2チームに分かれて相手のコートに風船を打ち合う遊びです。
この遊びは、手足を大きく動かしたり姿勢を保ちながら上手にボールを打ち返したりと、全身を使ったトレーニングになります。
また、風船がどこに飛んでくるのかわからないため、物体と手足の位置感覚や距離感などを把握する力も身につくでしょう。
タオルで綱引き
フェイスタオルを用意し、2人1組になってタオルの端を持ち引っ張り合います。この遊びは、手の細かな動きの基本動作を習得するのにおすすめのトレーニングです。
しっかりと握れるようになれば、鉄棒などの運動で力を発揮できるでしょう。
ADHDの子どもも苦手なダンスが「楽しい」に変わる!【まとめ】
ADHDなどの発達障がいのある子どもは、発達性協調運動障がいを持ち合わせていることが多く、ダンスや運動が苦手な場合があります。
このような子どもが苦手を克服するには、楽しくダンスに取り組める環境設定や段階的なトレーニングを行い、成功体験を積み重ねることが重要です。
トレーニングといっても、日ごろの遊びの中でその能力を鍛えることもできます。
親御さんは子どもの特性や能力を見極め、苦手なダンスを「楽しい!」と感じてもらえるように工夫していきましょう。
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