運動神経のいい子の特徴は?1歳ごろの乳幼児期におすすめの遊びも紹介
子どもは、成長するにつれて筋力や持久力など体の発達に個人差が現れ始めます。
走ることが得意な子や苦手な子がいますが、運動神経は親から遺伝するものではありません。
遺伝でないのであれば、運動神経をよくするために何をすればいいのか気になるところでしょう。
この記事では、運動神経のいい子の特徴と、運動神経を高める乳幼児期におすすめの遊びを紹介します。
この記事を読むことで、幼少期の運動の重要性を理解できるでしょう。
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運動神経のいい子の特徴
運動神経とは、ただ単に足が速い・バランス感覚がいいということではなく、脳からの指令により上手に体を動かせるようになることをいいます。
この神経伝達を促すためには、日常生活の中での経験が重要です。
ここでは、運動神経のいい子の特徴を詳しく紹介します。
運動することが好きで自ら体を動かしている
運動が好きで、日ごろからよく体を動かしている子は、運動神経がよくなる傾向にあります。
たくさん体を動かせば、その分さまざまな運動パターンを経験でき、運動の基礎となる脳の神経回路を育むことができます。
お子さんの運動神経を高めたいと思っている方は、体を動かす機会を多く設けるとよいでしょう。
月齢や発達段階に適した運動を行っている
運動神経を高めるためには、月齢や発達段階に合った運動を行うことも重要です。
子どもは、発達段階に応じて運動神経が伸びる時期があるといわれています。
後ほど詳しく解説しますが、3〜6歳ごろのプレゴールデンエイジ期にさまざまな動きを経験することで、6〜12歳ごろのゴールデンエイジ期に運動神経が大きく発達するでしょう。
幼少期にさまざまな動きを取り入れた遊びをしている
大きくなってから運動が得意になるか不得意になるかは、幼少期にどのような遊びをしているかが影響しています。
スポーツ庁では、幼少期に身につけたい動作として、以下の36の基本動作を挙げています。
- 体のバランスを取る動き(平衡系動作):立つ、起きる、回る、組む、渡る、ぶら下がる、逆立ちする、乗る、浮く
- 体を移動する動き(移動系動作):歩く、走る、跳ねる、滑る、垂直に跳ぶ、登る、くぐる、はう、泳ぐ
- 用具を操作する動き・力試しの動き(操作系動作):持つ、支える、運ぶ、押す、押さえる、漕ぐ、つかむ、当てる、とる、渡す、積む、掘る、振る、投げる、打つ、蹴る、引く、倒す
これらの動作は、鬼ごっこやケンケンパ、縄跳びなどの遊びの中で自然と習得できるため、さまざまな動きを取り入れた遊びをするとよいでしょう。
参考:スポーツ庁『運動あそびBOOK』
複数のスポーツを経験している
幼少期は、特定のスポーツだけでなく複数のスポーツを経験するとよいといわれています。
それぞれのスポーツで体の使い方が変わってくるため、多様な動作の習得に繋がります。
特定のスポーツを行う際も、幼少期に得た動作を活かして能力を発揮できるでしょう。
自己肯定感が高い
積極的に体を動かしている子どもは、社交的で前向きな性格である場合が多く、自己肯定感が高い傾向にあります。
特に幼少期は、生活の中で体を動かす場面が多くあるため、運動ができたことによって得られる成功体験が自己肯定感を育みます。
自己肯定感が高まると、さらに運動に積極的な姿勢が見られるようになり、意欲が向上するでしょう。
幼少期に運動神経を高める方法
体の成長が著しい幼少期の過ごし方が、今後の運動神経の発達にも影響してきます。
ここでは、幼少期に運動神経を高める方法を解説します。
プレゴールデンエイジ(3~6歳ごろ)
3〜6歳ごろのプレゴールデンエイジ期は、神経系の発達が著しい時期です。
この時期に運動をすることで、運動の能力を伸ばせるだけでなく、脳の発達や協調性の向上など、さまざまな面で発達によい影響をもたらします。
そのため、子どもが運動に対して苦手意識を持たないように、楽しく運動ができる環境を整えることが重要です。
次のゴールデンエイジ期では、プレゴールデンエイジ期の経験が大きく影響するため、遊びの中でより多くの動きを経験できるようにしていきましょう。
ゴールデンエイジ(6~12歳ごろ)
6〜12歳ごろのゴールデンエイジ期は、運動能力がもっとも発達する時期です。
特に、以下のような運動能力の発達がみられるでしょう。
- 走る、跳ぶなどの運動技能
- 複数の動きを連動させる協調性
- 体を安定させるバランス能力
- 自分の体と周囲の空間を認識する空間認識能力
- 視覚や聴覚などの刺激に素早く反応する反応能力
この時期には、全身を大きく使ったスポーツや心肺機能を高める運動に取り組むと効果的です。
また、プレゴールデンエイジ期で運動神経回路が発達していると、ゴールデンエイジ期でさまざまな動作を短期間で習得でき、運動能力を大きく向上させることができるでしょう。
ポストゴールデンエイジ(12~14歳ごろ)
12〜14歳ごろのポストゴールデンエイジ期は、筋力や体格が急激に成長する時期です。
この年齢になると、神経系はほぼ形成されているため、今まで培ったスキルをもとに走り込みや持久力向上のトレーニングを反復練習し、動きの精度を高めていきましょう。
また、幼少期と比べると理解力が加わるため、複雑な動作のトレーニングや間違った動作の修正、戦略や戦術を考えるという頭脳面の成長もみられます。
0歳〜1歳ごろの運動神経を伸ばす遊び
1歳前の乳児期から感覚に刺激を与えることで、その後の運動神経の向上に繋がっていきます。
ここでは、0〜1歳ごろの時期におすすめの遊びを紹介します。
【生後3〜5カ月ごろ】視力を使った遊び
生後3ヶ月を過ぎると、首が座りはじめ音のする方を目で追うようになります。
この時期におすすめなのが、視力を使った遊びです。
- 手鏡や人形などを用意する
- 赤ちゃんを仰向けに寝かせて、手鏡などを上下左右に動かす
見えたものを追視したり手で触ったりすることで、視覚からの情報が脳で少しずつ統合できるようになるでしょう。
【生後5〜7カ月ごろ】うつ伏せ遊び
生後5カ月ごろになると、首がしっかりと座り寝返りができるようになります。
首が自由に動かせるようになったら、うつ伏せ遊びを行ってみましょう。
- 赤ちゃんとママの体が向き合うように縦に抱っこする
- 抱っこした状態でママがゆっくりと仰向けになり、お腹の上で赤ちゃんをうつ伏せの姿勢にする
うつ伏せになった時に、赤ちゃんが下を向いてしまっていたら窒息の危険があるため、安全面に十分配慮しながら行いましょう。
【生後8〜9カ月ごろ】トンネル遊び
生後8ヶ月ごろになると、おすわりやハイハイができるようになります。
この時期には、腕や足の筋力の発達を促すトンネル遊びがおすすめです。
- 大きめのダンボール箱でトンネルを作る(複数のダンボールを繋げてもよい)
- 作ったトンネルの中を赤ちゃんがハイハイやずりばいで進む
体がトンネルにぶつからないように進むことで、筋力だけでなくバランス感覚も養われます。
【生後10カ月〜1歳ごろ】バランス感覚を鍛える遊び
生後10カ月〜1歳ごろになると、つかまり立ちや伝い歩きをするようになります。
この時期は、バランス感覚を鍛える遊びを積極的に行っていきましょう。
- ママやパパの膝の上に赤ちゃんを立たせる
- 手を繋いだままグラグラ揺らす
他にも、ママやパパと一緒に公園のブランコや滑り台で遊んだり、全身を使った遊びもおすすめです。
【1歳7カ月ごろ】ロボット歩き
1歳7カ月ごろになると、より自然に歩けるようになり、中には小走りができるようになる子どももいます。
この時期は、他者と同じ動きをしていることに楽しみを感じながら運動遊びを行っていきましょう。
- 子どもをママやパパと同じ向きで足の甲に乗せ、親指か人差し指を握らせて手を包むように握ったら、歩いて進んでいく
- ママやパパのつま先を反り返らせると子どもが落ちにくくなる
不安定な場所で落ちないように歩くことで、脚力やバランス感覚、協調性が養われます。
【1歳11カ月ごろ】ロープをジャンプ
1歳11カ月ごろになると、足腰の筋力が発達し、階段の上り下りができるようになります。
この時期に、自分の動きをコントロールできる力を身につけましょう。
- 床に縄をまっすぐに引き、ジャンプして跳び越える
- 両足をそろえて跳ぶことにこだわらず、まずはジャンプの楽しさを味わう
前にある縄を踏まないように跳び越える動作は、跳躍力だけでなく空間認知能力の向上も期待できます。
【まとめ】1歳ごろから運動神経は伸ばせる!運動神経のいい子の特徴
運動神経は、遺伝するものではなくさまざまなトレーニングにより能力を高めることができます。
運動神経を伸ばすためには、月齢や発達段階に適した運動を行ったり複数のスポーツに取り組んだりと、さまざまな動きを経験することが大切です。
特に運動神経が発達するといわれているゴールデンエイジ期は、幼少期の経験が大きく影響するため、1歳ごろから楽しく体を動かせるよう習慣付けていきましょう。
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